ヌマ日記

想像力と実感/生活のほんの一部

いつもなら寝ている時間に[2021年3月1日(月)晴れ]

朝7時ごろに帰ってきてすぐに寝て、9時には起きてシャワーを浴びる。2時間くらいしか寝ていないけど疲れは残っていない。放送が終わったらそのまま会社に行って仮眠用のマットレスで寝ようかと思っていたのだけど、やっぱり一回帰ってきて正解だった。気持ちをリセットできたと思う。

 

昨日の夜はTBSラジオの「文化系トークラジオ Life」に出演してきた。

「花束みたいな恋をした」の特集をやるという情報はTwitterで知っていて、「へ〜面白そう」と思っていたのだけど、日曜の15時過ぎに連絡が来て、出ることになった。連絡が来た時はソファに寝そべってSNSを見ていて(今日もだらだらと一日が終わっていくな〜)と思っていたので、本当に急転直下というか、青天の霹靂という感じ。プロデューサーの長谷川さんが、私が取材をした大前粟生さんのインタビュー記事を読んで私のことを目にとめてくれて、そこからこのブログを発見→『花束みたいな恋をした』について書いた記事を読んで連絡、という流れだったそう。そんなことってあるんだ……。

でも、大前さんのインタビュー記事がきっかけとなったのはすごくうれしかった。よく書けた、いいお話を聞けたと思っていたのにあまりPV数が伸びなくて悔しかったので。

 

連絡が来てからずっと緊張していたのだけど、本番は思っていたより落ち着いて話すことができたと思う。振り返るとなんだか映画そのものというより自分に引きつけた話ばかりをしてしまった気がするし、うまく答えられなかった場面もあるし(SNSのくだりとか)、言葉足らずなところも多々あったと思うのだけど、後悔や反省よりも充実した気持ちが上回った。

それは司会の塚越健司さんやサブパーソナリティの倉本さおりさんが常にこちらが話しやすいように気を遣ってくださっていたことや、他の出演者の皆さんの、誰かの話にじっと耳を傾ける姿勢があったからこそだろう。考えがまとまっていなくても安心して口をひらけるような、言葉を受け取ってもらえると信じられる穏やかな空気があったし、変に「爪痕残さねば」みたいな気持ちになることもなくて、それこそ文化系のカルチャートークによくみられる卓越化競争に飲み込まれないまま、一つの映画について考えを深めることができたのはとても貴重な経験だったと思う。ありがとうございました。

 

放送はしばらく(7日までかな?)radikoのタイムフリーで聞けるようです。3パートに分かれています。

radiko.jp

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「楽しかった」「出演できてうれしかった」みたいな感想ばかりつい書いてしまうのだけどそれだけではだめで、リスナーの方々に楽しんでもらえてなんぼのもの。少しでも映画が見たくなったり、考えを深めたりするきっかけになったらうれしいです。

しかし私は話すことに苦手意識があったのだが、いろんな人が声を褒めてくれたり聞きやすかったと言ってくれたりするので、少し意識が変わってきている。おだてられて調子に乗りはじめていますね。

 

いつもなら寝ている時間にいつも聞いているTBSラジオで、いつも活躍を陰ながら拝見しているライターさんたちと自分がしゃべっている状況があまりにも非現実的で、なんか夢だったような気持ちになってしまう。ぼんやりした気持ちでTwitterで#life954 のハッシュタグをたどりながら、電車に乗って週一の出社。

会社に着いてメールをチェックしていたら、いつも仕事をしている編集者の方から「朝起きて昨晩のラジオを聞いていたら、知っている声が聞こえてきたので驚きました笑」とメールが届いていて、わー、聞かれてる! と思った。夢の名残りはでもそれくらい。会社の人たちは誰も聞いていなかったみたいで話題に出ることもなく、私も何事もなかったみたいに普通に過ごした。