ヌマ日記

想像力と実感/生活のほんの一部

寒波とキャベツ[2023年1月24日(火)曇り]

今週は予定がたくさん入っている日と全然ない日が交互にやってくるスケジュールになっていて、今日はない日。午前中、先日のインタビュー原稿を見返して仕上げる。恋人が家にいないのでお昼は一人で、キャベツを千切りにして「無限キャベツのもと」とあえたもの、それから昨晩スーパーで買った惣菜のささみ揚げ。千切りとかみじん切りとか、たくさん切らないといけない料理は面倒で、ぱっと食べたいお昼にするには億劫だったのだけど、それしか食べるものがなかった。だるいなー、と思いながら切る。しかしいざやってみると予想していたよりはだるくなかった。店で出てくるような細い千切りを目指さなかったこと(幅7〜8ミリでOK)、使用したキャベツの量が1人前1/8玉ほどと少なかったので調理しやすくまな板の上が散らかりすぎずにすんだことが勝因と分析。昨日からずっと野菜を欲していたためわしわし食べられてうれしい。求めている食べ物を的確に突き止めて自分に食べさせてやれるのは、セルフケアしてるな〜、という気持ちになれる。

 

午後は日記を書き、週末の会議に向けて企画を考え、膝コロとスクワット。膝コロは去年に自己流でやって腰を痛めた失敗から学び、正しいフォームを意識して行っている。動きを確認するなら動画だろうと思ってYouTubeを色々と調べたのだけど、なるっちょさんという方のこの動画(上裸です)がかなりわかりやすかった。腕と脚が「ハ」の字になるように動く、というのを実践してみると、腰が痛くなることも前腕に力が入ってしまうこともなく腹筋に負荷がかかっているのがわかる。これは楽しい。スクワットも膝を曲げるのではなく、お尻を下に落とすのを意識。合計で10分もやっていないけど、体の動きに集中していると他のことをあまり考えずに済むし、気分転換になっていい。

 

来週に迫った出張のオンライン打ち合わせをして、夕方からプールへ。大寒波が来ているらしい。気圧のせいなのか風も強くて、冷たい風がびゅうびゅう吹くと耳がちぎれそう。上半身は着込んでいたが下半身は普通のスウェットだけだったので、風が吹くたびに繊維の隙間から入り込んだ冷気が容赦なく脚を打つ。

これだけ寒ければプールも空いているだろう。温水プールは意外と暖かいと知っている私ですらやめようと思ったのだから。そう踏んでいたけど、意外と混んでいた。10代の学生らしき集団が、団体コースではなく個人コースでいくつかのレーンに分かれて泳いでいた。あれはなんだったのだろう。水泳部にしては泳ぎ方がゆるいし、かといって授業というわけでもなさそうだった。今日は2700m泳いで終了。

 

帰りの電車、車内のディスプレイで東京電力が家庭向けの電気料金3割値上げのニュース。3割ってなかなかすごいな……物価の上昇に賃金が追いついていなくてつらい。しかし経済のことがよくわからないからこれは間違っているかもしれないけど、こんなふうに物価の上昇が顕在化すれば賃金も上がりやすかったりするのだろうか。でも物価の上昇を賃金の上昇がただ追いかけるだけだと生活が楽になるわけではないし、どうせ上流で多めに取られて下の方まではあんまり行き渡らないんでしょ、とつい思ってしまう。
そして仮に賃金上昇が広く行き渡るとしても、それが一介のフリーランスライターの原稿料に反映されるのは時間がかかるのではないか。拡大傾向にある業界なら末端の賃金上昇も早そうだけど、出版は縮小傾向だ。お金のことを考えると憂鬱になる。防衛増税も嫌すぎだし……

 

恋人の帰りが遅くなるというので、家でチョン・ソヨン『となりのヨンヒさん』を読み切る。以前買って読めずにいた『寝そべり主義者宣言』を読みはじめたところで帰宅の連絡があり、じゃがいもとわかめの味噌汁、サラダ、キャベツとひき肉のオイスターソース炒めを作る。キャベツ尽くし。ここしばらく料理が楽しくなくてサボりがちだったのだが、夕飯のキャベツを千切りしている時にそのフェーズを抜けた感覚があった。また戻るかもしれないけど。

恋人は仕事が終わっておらず、食後にプレゼンの練習をするという。リビングで読書は集中できなそうだったので(自室は寒すぎるし暖房をつけるのも気が引けた)、ノイズキャンセリングイヤホンをして『本気のしるし』ドラマ版を3話まで見る。今のところヒロインにあたる葉山浮世の言動がわけわからないが、最近はこういう理解不能な人物が出てくる作品に妙に惹かれてしまう。それは女性の神秘化と紙一重な気もするけど、友人らなどの評判を聞く限り全部見る前にその判断を下すのは拙速な感じ。少しずつ見ていきたい。