ヌマ日記

想像力と実感/生活のほんの一部

もう少しうまくやれたら[2023年1月28日(土)晴れ]

5時ごろに一度目が覚めたけどまだ日も出ていないし、外が寒すぎたため活動開始は断念。トイレに行ってすぐ布団に戻り、再び目覚めたら9時半だった。1月は寝過ぎている気がする。

恋人も似たような時間に起きてきたので、朝食はマリールゥのパンケーキミックスを使ってパンケーキを焼く。昨年末に買っておいた冬季限定のフレーバーで、シナモン、クローブなどが入っている。普段は豆乳で作るのだけど家に十分な分量がなく、牛乳を使う。そのせいなのかいつもより生地がもったりしている気が。それを考慮して焼き時間を調整すればよかったのかもしれないが、そこまで考えがまわらなくて焦げてしまった。皿に上げたあと裏側を見てみたら真っ黒で苦笑する。「生焼けよりはいいよ」と恋人。私も基本的に生焼けよりは焼きすぎのほうがいいと考えるタイプだけど、それにしても今回はもうちょっとうまくやれた気がする。そして「生焼けよりは焼きすぎ」という考え自体が慎重派というか、粋じゃない気がしてそういう自分の性質はあんまり好きじゃないんだよなあ、というところまで思考が展開してしまう。そんなに悩んでいるわけでもないけれど。はちみつを多めにかけ、焦げた苦味とバランスを取る。

 

来週更新のポッドキャストを編集しながら聞き返す。話題にしているいくつかのコンテンツについて、今の話し方だとその作品を知らない人にとってかなり不親切ではないかと不安になる。テキストと違い、音声メディアは後から補足することが難しい。何度も行きつ戻りつしながら文章を書く自分にとって、一筆書きで、ライブで過不足なく伝えなければいけない喋りは難易度が高い。いざ収録になるとそこまで頭がまわらなかったり、ちょうどいい言葉がうまく出てこなかったりするのだ。

もっとうまく喋れるようになりたいな。話し方教室とか通えばいいのだろうか。「なんか……」とか「ちょっと、あの……」とか言いすぎて冗長なところをトリミングしながら思う。

 

そのまま自室で筋トレ。出かけていた恋人が帰ってきてお昼は焼きそばを作ってくれる。私は斎藤真理子『韓国文学の中心にあるもの』を読み進めていた。文学作品を通して韓国の歴史、社会を揺るがしたできごとについても解説する本で、かなり面白い。小説、ドラマなど韓国作品に触れる時の解像度が一段階も二段階も上がりそう。

斎藤さんは『文藝』2023年春季号「批評」特集にも寄稿していて、韓国文学や文学批評の中に出てくる「良い人」「倫理」といった言葉の使われ方について言及していた。韓国の文芸作品の中で表現される抵抗や倫理観、なんというか「それでも良い人であろうとする」というような態度はは自分の感覚とも近い気がしている。『韓国文学の中心にあるもの』を読めばそこには韓国の歴史が重たく横たわっていることは明白で、簡単に重ねていいとは思わないのだけど、背景に何があるのか、どのように表現しているのか学びたい。しかし無限に読むべき本が増えていく。

 

新宿へ移動し、サブナードのDAISO、紀伊国屋書店、カルディとめぐる。DAISOではこの折りたたみテーブルを探していたけど、通路も狭いし人も多いし、地下で空気がこもっている気もするしで見つけられず。じっくり探せばあったのかもしれないけど、長居できないと感じてしまった。

私にとって100均の原体験って地元の複合施設の地下にあったCAN★DOで、小学生の時とか、塾の帰りでバスが来るまでの時間を潰さなければならない時などによく行ってはただぶらぶらしていた。あの頃、売り場は広々していて店内は明るく、どんなものでも100円で買えるのがすごく豊かなことのように感じていた。小学生の自分がはっきりそう思っていたわけではないけど、あの時の気分を今言語化してみるとそのようなものだと思う。

それがいつからか、100均というと今日行ったサブナードのDAISOで抱いたようなイメージが強くなっていったのだよな。豊かさよりも貧しさを感じる場所になってしまった。

紀伊国屋書店では『ディディの傘』のみ入手。カルディではニョッキを購入。私はニョッキが好きだけど恋人は好きではないので、一人の日などに食べる用。楽しみ。カルディも通路が狭くて人が多くて地下だったけど、DAISOほどの居られなさは感じなかった。

 

続いてプール。いつも最初の1000mは止まらずぶっ続けで泳ぐようにしているけど、最近は300mも泳ぐと腕が痛くなってそのあと減速してしまう。体の使い方が良くないんだろうか。腕が痛いよー、と思いながらそれでもなんとか1000m泳ぎ、そのあとは200mごとに区切ってクロールと平泳ぎを繰り返す。合計2200m。

恋人と友人たちが荻窪で飲むというので、いったん帰宅して水着を干して荻窪駅前の鳥貴族へ。詳細はぼかすが、程度の差こそあれどんな場所にも自分のことしか考えず、思慮の浅いクソ馬鹿はいるなという話。ハラスメント気質であったり差別や偏見に対する意識が引くほど低い人と一緒に何かをしなければならない時、頭を使って戦略的に動かなければならないのはいつも被害者の側のほうで、そのことが本当にやるせない。

プールを上がってからずっとワインが飲みたくて、鳥貴族のワイン「トリキレッド」をオーダー。ワンカップみたいな容器に入っており、甘くて飲みやすい。しかし体に合わないのか途中から頭が痛くなってきた。入口に近い席で寒いし、どんどん調子が悪くなっていく……後半あんまり発言できなくなってしまった。23時半くらいに解散。この調子の悪さを明日に持ち越さないといいなあ、と思いながら、帰ってすぐ眠る。