ヌマ日記

想像力と実感/生活のほんの一部

もうすぐ冬至[2020年12月16日(水)晴れ]

午前中は今週校了のページの細かな取りまとめや、先週の取材の文字起こし。途中、母から荷物が届く。「年末年始も会えそうにないし、二人(私と恋人)の誕生日もお祝いできそうにないから、良い牛肉を送りました」と昨日LINEが来ていた。

段ボールを開封して、けっこうな量が入っていることにおののく。うれしいと同時に、冷凍庫が恋人のふるさと納税と恋人のお母さんが送ってくれた北海道の名産品でぎりぎりの状態、かつこのあともいくつかふるさと納税などが届く予定なので、どう消費していくかを工夫しなくてはならない。それをタスクのように捉えてしまっている部分があり、素直に喜びきれない自分の余裕のなさに少し嫌な気持ちになってしまった。余裕があっていつも機嫌の良い人間になりたいが、道は遠い。

 

昼過ぎから取材のため大久保。南口から新宿方面へ路地を抜けて、取材場所へ向かう。細い道で人通りは少なかったが、お店が多くて生活の熱がある。寂れているのではなく、今はたまたま人が少ないだけ、という感じ。店先で弁当を売っているおばあさんと目が合うと、おばあさんは大きな声で「お弁当いかがですか」と言った。私に対してというより、それをきっかけに通り全体に呼びかけたようなトーンだった。

 

取材を終えたらスーパーに寄って帰宅。まだ5時前なのにすでに日が暮れかかっていて焦る。もうすぐ冬至だから、あと数日でまた日が長くなっていくとは思うのだけど。

家に着いたらさっそく今日の取材の文字起こし。それから細かい仕事を少しして、ニュースを見たり、ポッドキャストを聞いたりする。東京都のコロナの感染者数678人。菅総理や二階幹事長のステーキ会食。選択的夫婦別姓の大幅後退。明るいニュースがまったくないなあ……まあそんなのはもとからだけど。しかしコロナの感染拡大も政治のぐだぐだも加速するばかりで、またちゃんと記録しておく必要性を感じている。

 

そうしているうちに恋人が帰ってきて、二人で夕飯の準備。今日は母が送ってくれた牛肉を使って焼き肉にする。ホットプレートがないので、テーブル出したコンロにフライパンをのせて焼くことに。肉の焼けるにおいとジュージューという音に二人して歓声を上げ、煙の立ちのぼる天井へ視線を向けると真上に煙感知器があった。これ、このまま焼き続けていたらスプリンクラーが作動してしまうのでは? 慌てて中止しフライパンで焼いた。肉はやわらかく口に入れるととろけるようで、おいしかったのだけどそのぶん少量で満たされてしまった。