ヌマ日記

想像力と実感/生活のほんの一部

続かなくてもOK[2022年1月2日(日)晴れ]

オーガスタのオガちゃんに水をやり忘れていて、ふと見てみると土が真空パックで潰された肉のような、明らかにおかしい質感をしている。えっ、と思って焦って水をやると、ごぼごぼと大きな泡がわきたち、死んだ目のダルメシアンが出てきた。ダルメシアンはそのまま垂直にせり上がってくる。思いのほか筋肉質な体つきに本能的な身の危険を感じていると、その全身が土から抜け出た。まっすぐな棒のような姿勢で、下半身は魚の尾ひれになっていた。瞳が虚ろなので目が合っている感じはしないが、顔は私の方を向いている。恐怖に体を強張らせていると、ダルメシアンは棒のような姿勢のまま宙に浮き、高速でリビングを移動しはじめた。そこで目が覚めた。2022年の初夢だった。

 

かなり気持ち悪い夢だったな……と思いながら、「初夢 ダルメシアン」と検索する。良い結果がヒットせず、「初夢 悪魔」で検索し直す。夢に悪魔が出てくるのは「心の闇」や「性的な欲求」を意味しているそうで、本当に余計なお世話。まだ6時だったので二度寝したけど、今度見た夢も悪夢寄りだった。

 

シャワーを浴びてパソコンに向かう。吉祥寺ブックマンションとジュンク堂のコラボ企画で、棚主が新刊を選書して紹介するフェアに参加させてもらっている。私の担当は1月度で、今日からスタート。選書理由や、自分が著者インタビューをした記事のリンクなどをまとめたペーパーを配布する予定で、その最終チェックをする。ラフな文体で書こうと思ったのに全然うまくいかず、年末年始は毎日少しずつこの原稿を進めていた。見直すほど直したい点が見つかりそうだけど、今日中に設置しないといけないので修正はほどほどに。記事などをリンクしたQRコードのチェックだけ入念にやる。

売り場に貼り付けるポップも用意して、データをUSBに入れて家を出る。今年はじめての外出。ちょっと商店街を通ってみる。人通りは少ないけどお店はぽつぽつと空いていて、それだけで応援したくなる気持ちになる。コーヒー屋スタンドでカフェオレを買った。

 

新宿のキンコーズでペーパーを印刷し、のりとはさみを借りてポップ作り。厚紙に紹介文などを貼り付ける。吉祥寺へ移動して、ジュンク堂で書店員の方にあいさつののち設営。ポップの貼り付けなどは数分で終わって、ペーパーを一枚ずつ折って棚の隙間に挿す作業に時間がかかった。キンコーズで折ってくればよかった。

ブックマンションに移動し、今日のお店番の方と雑談しつつ、こちらにもペーパーを設置。何冊か本も補充した。

 

地元に戻ってきて、喫茶店で大晦日と元日の日記書き。帰り道で最寄りの神社に初詣。お守りのお焚き上げの炎が激しくて、しばらくぼーっと眺めた。帰ってきて、恋人と二人でオガちゃんに水をやる。悪魔はせり出て来ない。顔を近づけると土に水が染み込む音が聞こえて、淡い土の香りがする。自分はこの瞬間が好き。

 

夕食のあと、積読から『ベルリンうわの空 ランゲシュランゲ』を読む。自分や他人を大事にする気持ちを思い出す。語学の勉強についての記述がいくつかあって、ふと去年の忙しい時期からぱったり止まってしまった英語の勉強を再開しようと思った。読み終えて、さっそく自室で取り組む。頭のいつも使っていなかったところが刺激される感じ。
きっと忙しくなったらまた勉強が疎かになるんだろうなと思う。でも、どうせ続かないからと言ってやらないよりは、続かなくてOKの気持ちで三日坊主でもとりあえずやればいい。最近はそんな気持ちでいる。

 

以前も一日の目標としていたぶんのタスクをこなして、ちょっと休憩。あ、自分リセットされたな、という感覚があった。勉強しようと自然に思って取り組めるのは、余裕がある証拠だ。年末年始の四連休、ペーパーのテキスト執筆などけっこうやることが多くてしっかり休めていない気がしていたけど、大丈夫だったみたい。自分が回復していることに気づいて満足して、明日からの仕事始めも頑張れそうな気がした。

 

今日の新規陽性者数は84人、現在の重症者数は1人、死者0人。