ヌマ日記

想像力と実感/生活のほんの一部

治らない湿疹、緊急事態宣言、人と交わる[2021年1月4日(月)]

年末にできた湿疹がいつまでも治らない。市販の薬を塗ってごまかしていたがいっこうに回復の兆しはなく、今では手のひら2,3枚ぶんくらいの範囲が赤くただれている。今日の夜中にはかゆすぎて目が覚めてしまった。さすがにどうしようもないので、近所の皮膚科を探す。以前行ったことがある皮膚科は予約が空いておらず、風邪などの時に行っている総合内科は今日からだけど、年明けの病院は混みそうでできれば避けたい。ダメかもと思ったけど、もう少し探してみたら昨年オープンしたばかりの皮膚科を見つけた。美容皮膚科も兼ねているらしく内装もきれいそうで、予約も空いている。10時10分からの診察を予約した。

 

起きて準備をして、今日から仕事初めの恋人とほぼ同じタイミングで家を出て皮膚科へ。向かう途中、ニュースアプリのポップアップで「1都3県で週内にも緊急事態宣言を発出」と速報が表示される。本当にまた出るのか。

インスタなどを見ているとみんなもうあまり気にしていないようで、普通に大人数で食事をしたりしている人が多い。一方で医療現場が相当厳しいのも伝わってくるので、それぐらいしないと持ち直すことはできないのかもと思うと、仕方ないのかもしれない。しかし飲食店をはじめこれによって大きな影響が出る仕事に就いている人にちゃんと補償は出るのか。状況が逼迫していたのはわかりきっていたのだし、年末のうちに出すほうがよかったのでは。詳しいことは年頭記者会見で菅首相が発表するようだけど、年頭会見と抱き合わせってなんかおざなりじゃない? などモヤモヤ。

会見前から言うのも違うけど、どうしても現政権への信頼度が低く、会見の内容もあまり良いものではないだろう……と先回りして暗くなってしまう。湿疹が悪化しそうだと思ったが、診察を受けたところ原因はストレスではないようだったので、特にそういうことにはならなかった。

 

11時前に帰宅。会見はあとで情報をチェックすることにして、ひとまず仕事。昨日から少しずつ仕事をはじめていて、今日もいつもの平日の1/3くらいの分量の仕事を予定している。オンオフがいきなり切り替わると疲れてしまうので、グラデーションっぽくはじめたい。

まずは明日の取材準備やメールの確認など。予定していたぶんは昼前に終わったのだけど、まだ元気が残っていたので明日やろうと思っていた仕事も終わらせた。16時ごろで切り上げ、緊急事態宣言のことを調べる。経済活動を優先し、今回は飲食店の時短営業を中心に「限定的・集中的」に行うとのこと。……ニュースを読んだり会見の映像を見たりしても、なんだか釈然としない。それは前回の緊急事態宣言とはまったく別ものということ? 4月に比べれば多くのことがわかっているから前回と同じようにする必要はないけれど、飲食店の営業時間を20時までにしただけで劇的に減るようなことがあるんだろうか。いろんなことが不明瞭で、ただでさえ疲弊している業界の人を不安にさせているだけ、という感じに思えた。

そしてTwitterを見ていたら、新宿ベルクの方が飲食店だけでなく食品卸業者も多大な影響を受けることを指摘していて、こういった関連産業への対応はちゃんとされるのだろうか、と思う。「飲食店に卸せなかった食材が余っています!クラウドファンディングで助けてください!」みたいなのをまた見ることになるんだろうか。CFをする人たちが悪いわけではまったくないけど、そうした共助の仕組みではなくて国がちゃんと隅々まで対応をしてほしい。他にもバーを営業している人など色々な人の意見を流し見していたら不安が自分の胸の中にも流れ込んできてしまい、「ああ〜〜〜」と自室で一人うめき声をあげた。首相官邸にメールをする。

 

夕飯はハッシュドポーク、みそ汁、コールスロー。正月の残りのなますとかまぼこも食べた。夜、私がゲスト出演した『戸田真琴と飯田エリカの保健室』の最新回が配信される。エリカとは大学の同級生で、しばらくちょっと疎遠になっていたのだけど、去年の秋頃からまた連絡をとるようになった。

私は今週と来週の2回ゲストで出演していて、今週は「日記を書こう」の回。「漫然と過ぎてしまうと感じられていた日々でも、日記に書こうとしてみると細部が思い出されていきいきとしてくる」みたいな話をした。私のこの日記の書き方も少し話していて、「まずは感情の文字起こしをするように、てにをはとか気にせずばーっと書いてみて、その中で人に見せたいなと思ったところだけを清書する」とかも話している。

音声メディアに出たのははじめてだったし、私は口が立つ人間でもない。聞き返すと、主に前半のフリートーク部分はもっとうまく話せたんじゃないかな、と悔しい気持ちに。日記について話しているところは比較的滑らかだが、それは事前に頭の中で考えていったからだ。まあ反省点はあるのだけど、基本的にはとても楽しい収録だったし、自分でも音声配信をやってみたいなと思った。

あと、友人のエリカに誘ってもらえたのもうれしかった。『消毒日記』も友人のMにデザインをお願いしたけれど、去年くらいから友人や知り合いに声をかけてもらって(あるいは、自分から誘って)何かをするという機会が少しずつ増えている。もともとこの業界は知り合いづてに仕事が発生することが多いものなのだけど、前まではあまりそういう流れに積極的になれなかった。もしうまくいかなかったら? と考えてしまって、友達や、なんらかのかたちで評価してくれている人をがっかりさせるんじゃないかと本当に怖かったのだ。

今もその怖さはなくなってはいないけど、少し考え方が変わってきている。誰かとやってみたいと思うようになったのは、自分なりに真剣に書き続けてきたことで、期待に応えられるかもしれないと思えるようになったからだと思う。今年はますます人と関わって、交わりの中で何かを書いていきたい。