ヌマ日記

想像力と実感/生活のほんの一部

なんとなく慰め合うように[2020年12月28日(月)晴れ]

朝から原稿の編集2本。締め切りは年明けだけど、やれることは今年のうちに終わらせておきたかった。ライターさんを急かしてしまったら嫌だなと思って、年明けまで戻さず自分の手元に置いておこうかと一瞬考える。でも、もしかしたら年末のうちに作業したいかもしれないし、「年明けで全然大丈夫なので!お正月はゆっくり過ごしてください」と一言添えて戻すことにした。

 

今日は仕事はこれでおしまいで、あとは大掃除。当初の計画では今日を仕事の日、明日を大掃除の日にしようと思っていたのだけど、それでは集中力が続かないだろうなと思い直す。ついその日ごとにやるべきことのジャンルを固めたくなるけど、実際にはいくつかを組み合わせたほうが能率が上がる。頭を使う作業をしたら今度は体を使って、その間に頭がリフレッシュしたらまた仕事に戻る、みたいにやるほうが自分には性に合っている。

掃除の前に恋人と家で昼ご飯。パスタと、クリスマス当日に作りすぎてしまったマッシュポテトの残り。味付けを最小限にしていたので、パスタソースを絡めて食べるとちょうどよかった。それから外に出て、まず薬局で掃除用品の購入。そのあと銀行に行こうとして、税金や年金の支払い書を忘れてきてしまったことに気づく。ATMには行列ができているし、支払いが明日になるならお金を下ろすのも明日にしようと思う。最後にスーパーで食材の買出し。それから古本を売るためのダンボールをいくつかもらって帰る。

 

本の整理が今日一番の仕事。いよいよ新しい本を入れる隙間がまったくなくなってしまったので、いくつかを手放すことにした。まずは本棚以外の床や机の上に置かれているものから整理して、次に本棚。きれいに梱包できるよう、いきなりダンボールには入れず、大まかな判型ごとに床に積んでいく。それからダンボールに詰めていって、結局4箱分になった。多いのか少ないのかはわからないが、本棚を見ると思ったよりも減っていない。過剰積載(縦に並べた本の上に寝かせて積んでいる部分)がなくなっただけという感じで、それもきっとまたすぐに埋まってしまうだろう。

今回は「この本を手放すかどうか」で迷ってしまうことはほとんどなくて、手元に置いておきたいか、そうでないかの基準がかなり明確だったのが自分でも意外だった。本当は本の並び順とかも多少整えたかったけれど、疲れてしまってそこまで手が回らなかった。

 

少し休憩してから、恋人と協力して風呂掃除。恋人が風呂場用洗剤を汚れに塗布してくれるので、時間を置いたあとこすって洗い流すのが私の役割。恋人が塗布してくれている間、私は夕飯の準備をしておく。

そうしているうちに時間が経ったので、ブラシでこすって汚れを落としていく。四つん這いになり、無心でタイルの目地をこする。テンションを上げるためカイリー・ミノーグ『DISCO』を聴いていたが、カイリーも風呂掃除とかするのだろうか。しなそう。でもパフォーマンスのために鍛えていると思うから、ちょっと不自然な姿勢で手を動かし続ける風呂掃除も難なくこなせそうだ。ただ、カイリーが実際に風呂掃除をしていようといまいと、音楽はきらびやかに鳴り続ける。ディスコサウンドと風呂掃除の距離は遠く、それでいい。そんな何かを言っているようで何も言っていないことを考え続けていたら、タイルをすべてこすり終えていた。

目地の黒ずみは思っていたよりも落ちなかった。恋人いわくSNSなどですごく落ちると評判の洗剤を使ったらしいのだけど、私が以前「カビキラー」で掃除した時のほうが白くなった気がする。二人ともそんなに落ち込んでいるわけではなかったが、なんとなくなぐさめ合うように「まあ今度はカビキラーでやってみよう」「そうしよう」と話した。

 

夕飯は白菜と豚肉の黒酢炒め。酒徒さんの醋溜白菜(白菜の黒酢炒め)のレシピを見てやってみたいと思ったのだけど、主菜にするには肉がないのが物足りない気がして、豚肉を投入した。いずれ白菜単体でも作ってみたい。夜は洗いたての浴槽に湯を張り、長風呂をした。