ヌマ日記

想像力と実感/生活のほんの一部

回復/言い訳[2020年12月19日(土)曇り一時ひょう]

冬季うつ気味なのかかなり気持ちが塞ぎやすい。朝布団から出られずだらだらと寝てしまうことが続いているのだが、起きていると気持ちがつらくなってくるせいもある気がする。

今朝もいったん起きて朝食を食べたものの、そのあとまた寝てしまった。起きたら12時。今日は昼も夜も予定があるので、いつまでもこうしているわけにはいかない。よし、と気合いを入れてベッドから出て、熱いシャワーを浴びた。気合いでできるならもっと早くやるべき、と数時間前の自分を責める声が聞こえてくるが、逆に気合いを入れないと今はそれもできないのだ、とその声をいさめる。

 

新宿で乗り換え、小田急線で下北沢へ。BONUS TRACKの「日記屋 月日」に『消毒日記』を納品しに行く。知らなかったのだけどたまたま「BOOK LOVER’S HOLIDAY」というブックマーケットを開催していた。仕事でかかわりのあるタバブックスも出店していたので、準備中の宮川さん、辻本さんに声をかける。宮川さんはちょっと驚いていて、「このタイミングだからあんまり宣伝もできないし」とのこと。それもそうだろうなと思う。GoToが停止したあたりから雰囲気がまた大きく変わってきた。この日に日記を納品しにいくことは先週末に決まったのだけど、もう少し後だったら郵送にしていたと思う。月日さんは「郵送でもいいですよ」と言ってくれていたのだが、こうしてお店に置いてもらうのがはじめてだし、月日さんにも行きたかったので持って行きたいと思ったのだ。

宮川さん、辻本さんと少し立ち話。宮川さんに「来年はもっと関わってもらいたいと思ってるんで」と言ってもらえてうれしい。しかしこのブックマーケット、屋外の広場での開催だからリスクは低いと思うけど、寒いので別の意味で風邪をひきそう。お客さんがやってきたので、がんばってください、と言ってブースを離れ、月日に日記を届けた。ついでに僕のマリ、伊藤佑弥『何月何日』も購入。伊藤さんは先日の文フリにも来てくれ、『消毒日記』を買ってくださった。

そのあとはBONUS TRACK内で食事をして、またブックマーケットを見ようと外に出る。外れのほうにあるお店でコーヒーを買っていたら、雹のようなあられのようなものが降ってきてしまった。出店しているお店はどこも本が濡れないように慌ただしく片付けている。すぐに止みそうだったけど、再開を待っているのも寒く、今日はそのまま帰ることにした。帰り際、出店していたNEUT Magazineの雑誌『NEUT BOWL』だけ買っていく。

 

茶店で本を読みながら時間を潰し、18時から飯田橋でMくん、初対面のBさんと合流。神楽坂の居酒屋で飲んだのち「BAR 燐光」へ行った。

特に最初のほう、MくんとBさんは常にジョークを言い合っていて、そのラリーにうまく入れずただ笑っているだけみたいになってしまった。聞いているだけで楽しかったけれど、聞いているだけというのもダメよなと反省。私はジョークで場を転がしたり、話を前進させたりしていく技術がてんでないなと改めて思う。こういうのは相手の個人的な話に言及しないまま場の雰囲気を豊かにできるし、話題をいろんなところに運んでいくことができるから身につけたい。

BAR 燐光は10時閉店。短い夜だったが良い時間を過ごした。飯田橋駅からまっすぐ帰宅。

 

帰りの電車で、今年は誰かとこんな風にテーブルを囲むのは最後だろうかと考える。あまり出かけないほうが良い気がしているのだけど、しばらく新しい人と知り合って話すというようなことをしていなかった(コロナのせいもあるし、単純にそういう機会にけっこう長い間なんとなく積極的になれなかった)反動で、今、人と会うのがめちゃくちゃ楽しくなっている。そうすることで、ここ数年間の自分に損なわれていた何かが回復している実感がすごくあるので、誘われるとつい行ってしまう。

我ながら言動不一致で気持ち悪いけど、医療体制が心配な気持ちも本当だし(こんな出歩いている人間に言われてもって感じなのは重々承知の上で)、それから年始に大事な取材が入ったこともあって、ここから先しばらくはより気を引き締めていきたい。現状としては、出かける機会を完全にゼロにはしないけど、リスクが高いと言われる誰かと飲食をするのは極力避ける方針。しかしなんだか書けば書くほど言い訳めいて、言葉が軽くなっていくようだ。